企業の賃上げは成長予測が高まることが必要、日銀黒田総裁会見

企業の賃上げは成長予測が高まることが必要、日銀黒田総裁会見

10月31日に日本銀行 黒田総裁の会見が行われました。

会見の中で、黒田総裁は、「企業が賃上げスタンスに転じるにはどのようなことが必要か」という質問に対して答えました。以下は黒田総裁の発言を要約したものです。

「期待」に働きかける金融政策を行ってきた黒田総裁らしい回答となりました。

企業が賃上げスタンスに転じるには(黒田総裁発言要旨)

日米欧とも経済は順調に成長しているが、その割には各国とも賃上げには結びついていない。
その原因として、欧米では技術革新やビジネスの構造変化という議論はあるが、日本においては、毎年50万人程度生産年齢人口が減っており、むしろもの凄い人手不足状態にある。

では、何故人手不足の割には賃金が上がっていないのかということを考える必要がある。もっとも賃金が上がっていないわけではなく、恐らく2%は上がっているのではないかと思われる。正規従業員の賃金は上がっていないのだが、パートなどの非正規従業員の賃金は2%程度上がっている。

(話を元に戻すと)企業にとっては、将来の成長予測がなかなか見通せないなか、デフレのなかを生き延びてきたということがある。今は将来について強い期待が持てないのではないか。
成長予測がしっかりできれば、投資もするし、人も雇うし、賃金も上げるし、価格も上げることができる。

また、正規と非正規の労働市場が分断されていることも原因の一つだ。正規については春闘で毎年1回の賃上げ交渉が行われているということで、遅れているのではないか。
やはり、デフレマインドを払拭し、成長予測が高まれば、労働市場が均質化すればより賃金が上がってくるのではないか。

むしろ、日本の場合は賃金が上がっているのだが、物価が上がらない。価格への転嫁について遅れが見られる。

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