神戸製鋼所が当期純利益を未定に、中間配当も見送り

神戸製鋼所が当期純利益を未定に、中間配当も見送り

アルミ製品や銅製品の検査データを改ざんに揺れる神戸製鋼所が、中間配当の見送りと当期純利益(連結・個別)未定への修正を発表しました。

10月30日発表の「第2四半期業績予想と実績との差異及び通期業績予想の修正、並びに配当予想の修正に関するお知らせ」の中で、神戸製鋼所は、業績への悪影響は営業利益・経常利益に反映したものの、補償費用等の見通しが困難なことから当期純利益の予想を未定とした、としています。

補償費用等は特別損失として計上されることから、当期純利益を未定にしたとみられています。

今回の通期業績予想の修正においては、平成30年の3月期通期予想を、売上高は1,880,000百万円と据え置き、営業利益は75,000(△5,000、6.3%減)百万円、経常利益は50, 000(△5,000、9.1%減)としてます。

また、配当予想については、前回の予想では第2四半期末の中間配当を10.00円としていたところを0円に修正しました。

不適切行為の今後への影響

検査データ改ざんにより、株式会社コベルコマテリアル銅管はJIS認証が取り消されることになっています。

これにより、今後はJISマークを表示して製品を出荷することができなくなります。今回の通期業績予想の修正はこの点を踏まえたものになっていると見られます。

今後、想定される経営への影響は以下の通りです。

  • 顧客企業のスイッチングによる売上高減少
  • 品質基準の厳格化に伴う不良品率増加に伴うコスト増
  • 不良在庫となった不適合品の廃棄に伴う費用計上
  • 補償金等の特別損失の計上

また、資金繰りの状況を見ると、平成29年3月31日時点で1年内償還予定の社債が30,000百万円となっており、早急な資金手当が必要となっています。これについては、みずほ銀行、三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行に計500億円の融資を要請したことが、時事通信社により報じられており、融資が実行されることにより、直近の資金需要は乗り切ることができるとみられます。

その他リスクとしては、米国司法当局から米国の企業に販売した不適合品についての書類提出が求められたことが、10月17日に明らかになっています。

経営破綻したタカタのように、巨額の罰金や和解金が課されることがあれば、更なる業績悪化は免れません。

更に、様々なメーカーにアルミ製品や同製品を販売していることから、リコールにつながる恐れもあります。自動車のリコールに発展した場合は、経営に極めて大きな影響を与える可能性があります。

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