NHK受信料制度、最高裁判決で合憲、受信料を払わないと訴えられる?

NHK受信料制度、最高裁判決で合憲、受信料を払わないと訴えられる?

6日、「協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない」とする放送法の合憲性が争われた訴訟の上告審判決で、最高裁大法廷は合憲との判断を下しました。

NHKに訴えられた男性=東京都=の上告は棄却され、放送法の規定は合憲であるとして男性に約20万円の支払いを命じた1、2審判決が確定しました。

男性側は、放送法が契約義務を規定しているとすれば憲法が保障する「契約の自由」に反すると主張していましたが、NHK側の「公共放送としての役割などから合憲である」との反論が認められ、受信設備を設置した場合はNHKとの受信契約締結及び受信料の支払いは法的義務だと判断されました。

男性は2006年3月からテレビを設置していましたが、NHKが2011年9月に申込書を送ったものの契約を結ばず、受信料を支払わなかったことで、契約の締結と受信料の支払いを求めてNHKが提訴していました。

現在受信料の支払率が79%にとどまっている(2016年度実績)ことからNHKは2017年度末に向けて「支払率80%」をめざしており、受信料未払いの契約者に対して簡易裁判所への支払督促の申し立てや、受信契約未締結者に対して契約締結を求める民事訴訟の提起などの強硬手段に踏み込んでいます。

NHKによると、受信料未払いの契約者に対して簡易裁判所への支払督促の申し立ては、2016年度で1,009件、累計で9,042件となりました。

また、これでも支払いに応じない契約者に対しては210件の強制執行を実施。

更に、受信契約未締結者に対する民事訴訟は2016年度で86件、累計で264件となりました。

今回の最高裁により放送法の規定が合憲と判断されたことで、今後このような法的手段による受信料徴収への動きがより一層加速するとみられます。

パソコンやスマホでワンセグ放送を見ても受信料が必要?

NHKの放送が見れる受信設備がなければ、受信契約を結ぶ必要はありません。

従って、テレビを廃棄しても受信契約を結んでいる場合は、解約することが可能です。

ただし、NHKはテレビがみれるパソコンやスマホも受信機器であると主張しており、受信契約を求めています(1世帯1契約となるため既に契約がある場合は追加の契約は不要です)。

この問題については昨年9月、さいたま地裁がテレビを視聴できるワンセグ機能付き携帯電話を所持しているだけでは、NHKと受信契約を結ぶ義務はないと判断を下しています。

この判決では、放送法の条文には受信設備の「設置」により契約義務が生じる、とあることから、ワンセグ付き携帯電話の「携帯」は設置にあたらないとしました。

ただし、ワンセグ付き携帯も「受信設備」であることに関しては争われておらず、パソコンでワンセグを視聴することについては「受信設備」の「設置」とみなされる可能性は高いとみられます。

BS放送が受信できる物件に引っ越した場合は衛星放送受信料まで支払う必要がある?

ケーブルテレビが入っているマンションやアパートに引っ越した場合、BS放送が受信できることが多いことから、通常の受信契約に加えて衛星契約も結ぶようNHKに求められることがあります。

テレビにBSチューナーが付いていない場合であれば、衛星契約を結ぶ必要はありませんが、付いている場合はBS放送が受信できてしまうことから、契約義務が生じることになります。

NHKによると現在、地上契約の受信料は2,520円※、地上契約+衛星契約の受信料は4,460 円となります。※2カ月払、口座振替やクレジットカードなどによる支払いの場合。

イラネッチケーで受信料を払う必要なし?

現在AmazonではNHKの電波信号を減衰させる製品がイラネッチケーという俗称で販売されています。

この製品をテレビに取り付けるとNHKが見れなくなることから、放送法の受信設備に当たらないというのが、イラネッチケー推進派の主張です。

一方で、NHKは「復元可能な程度に改造されている受信設備は受信契約の対象となる」としてイラネッチケーを取り付けても受信契約が必要と主張しています。

イラネッチケーについては、2015年から今年度にかけて度々裁判で争われていますが、今年1月にはイラネッチケーをテレビに完全に固定した場合(取り外すとテレビが壊れる場合)は支払義務はないとした判決が東京地方裁判所で出ています(受信契約済みのケース)。

今後のNHKの動向

NHKは、テレビとインターネットの常時同時配信を進めており、実現すればワンセグ機能が付いていないパソコンについても「受信装置」であり受信契約が必要と主張するとみられます。

また、現在は”世帯単位”の契約締結ですが、放送受信機能のついたモバイル端末の普及を背景として、”個人単位”・”端末単位”の契約締結と受信料徴収という方式も検討している模様です。

NHKは、老朽化した東京都渋谷区の放送センターを1,700億円で建て替える計画を発表しています。

2015年には、籾井会長が私的なゴルフに行く際にハイヤー代往復4万9,585円がNHKから払われたことが発覚しています。

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